みんなでストーリー性を重視したスライドを効率よく作る方法

先日社内研修でグループワークがあり、最後の成果発表にむけてメンバーでスライドをまとめるという機会がありました。普段私がスライドを作るときによく使っている方法を紹介し、スライドを組み立てて作成作業をしたのですが、講師の方が妙に気に入ってくれ次回紹介したいと言ってくれました。ということで、ここにご紹介してみたいと思います。

なお、一緒に参加していた先輩には「どこからパクってきたの?」と言われましたが、大半がその時に思い付いたやり方なのでオリジナルと言えると思います。(とはいえ、世の中探せば同じような方法を考え付く人はたくさんいることでしょう)

準備

まず始めるにあたり、準備するものは付箋だけです。そこそこ枚数はあったほうが良いです。 細いものより、正方形や長方形といったある適度大きな文字で書けるサイズがベストです。 書くものはマジックやボールペンといったはっきりとした文字が書けるものが良いです。後でみんなで見ますので、小さい文字や薄い文字だと見辛くなってしまいます。

ネタ出し

まず、スライドに書きたいこと付箋に書き出します。研修では私が付箋を持ち、メンバーの方が書きたい内容をみんなに向かって話すのを書き留めるようにしました。付箋が全員分あるときは、各自が持って付箋に書くのでも良いと思います。あまり流れなどを意識せず、スライドにして伝えるべきことをどんどん上げていくのが良いと思います。

最初はスピーディーにアイデアが出ませんので、スライド作成に慣れている人などが数枚、よくあるテーマを書いてしまいます。これがメンバーに刺激を与え、ぼろぼろと内容を話し始めるようになります。最初の数枚は着火剤なので、後で使われるかどうかは気にしないでエイヤと出してしまいましょう。

この時のポイントとしては、付箋に書く内容は1行ぐらいの日本語やちょっとした図程度にすることです。分量が多い発言の場合は、どんどん付箋を使って細かく分割してください。1枚の付箋にたくさん書き込んではいけません。箇条書きで書きそうになる場合は、各行を1枚ずつに分解してしまいます。

各付箋の内容は分量が均一になるようにしてください。大きな話題の場合は質問して掘り下げ、小さい話題に分割していきます。(分割作業については最初はあまり意識しなくて大丈夫です。後で分割するタイミングがありますので)

まずはどんどん書き出すことに集中しましょう。

貼り付け

付箋に書き出す作業が途切れたりしたら、付箋を机や壁に貼りつけて整理する作業に入ります。このとき、配置にルールがあります。

まず横方向はスライドページになります。したがって、1列分の付箋はスライド1ページに書き込む内容になります。

次に縦方向では内容を表します。

一番上の付箋はそのページでのメインテーマにします。(この付箋は最終的にスライドを作る時のタイトルになります)つまり、1行目を横に見ていくとストーリーの流れが確認できます。そして、各列に関連しそうな話題を貼っていきます。1列を縦に見ると、スライドの詳細がわかります。もし1列が長い場合はスライドに含まれる内容が多いことになります。

ある程度整理することが出てきたら、全員で全体を見ます。

まずはスライド全体のストーリーとしての流れを議論します。最初に合意形成をする上で必要となる基本的な情報があり、その後に課題認識、そして解決に向けての提案、提案の裏付けや詳細、そしてまとめ・・・というように、各列の役割をみんなで眺めます。その次に、各列に注目しそこに含まれる情報やメッセージとして適切かを考えます。

熟成

あとは、議論を重ね、スライドのテーマの順番とそこに含まれる情報の加不足や情報量を調整していきます。

間延びしているところは1列に統合します。統合すると今度は分量が増えることになるので、ページごとの分量が突出している部分はどうやって整理するかを議論したりします。

研修の時は、特に全員でこの流れを作る部分に時間をかけました。不要な情報(付箋)は剥がしてみたり、こんなことを加えたら?と付箋を追加してみたり。1列が長すぎるところは何を削るか、メッセージを変えるかを議論しました。あえて、緩急が出るように付箋枚数を少ない列を作ったりもします。

整理作業にはできる範囲で時間を掛けると良いと思います。そうすることでチーム内で創造的な良いアイデアが出てきたりします。場所を変える作業は面倒くさがらず、付箋を積極的に動かしてください。よくやる手口ですが、この作業のときは壁などちょっと離れてみんなが立った状態で実施すると議論が活性化します。個人的には机に貼るのよりも壁がおすすめです。(机だと前かがみになってしまい、付箋との距離を離せなくなったり、メンバーごとに向きが異なるので印象が変わってしまうためです)

スライド化

十分議論が行われ、納得感が出てきたところで担当を決めます。研修では、1列毎に担当者を割り振り、付箋を1列分担当者に渡してしまいました。(先頭に数字を書いて、列の順番を再現できるようにしてから渡します。)

各担当者スライド作成に集中し、自分のページに決められた内容が盛り込まれるよう作業します。 担当を決めるとき、最もその話で重要な部分は発表する人が作りました。これは、メッセージをきっちりと打ち出すためには、やはり自分で作った内容が頭に残るので当人に作ってもらうのが一番良いからです。

最後に全員分を集め、全体の調整を行って完成です。

時間があれば

本当は時間があるときは、全員分を集めた段階でスライドとして今度はみんなで見てみるのが良いです。スライド化してみて、実際に見てみると最初考えていたのよりもスムーズな流れが感じられなかったり、テンポが妙な感じだったり、強さ・弱さが気になるところが出てきます。ベストはスライドを荒く組み上げてみて、みんなで見て、また付箋に戻るのがおすすめです。私自身が組み上げるときは、付箋作業からスライド作成、そしてまた付箋へ戻るのを3〜4回繰り返します。

この繰り返しは3回ぐらいが丁度良いと思います。3回以上やると慣れてきすぎて、どんどん話を盛り込みたくなったり、話題が足りないのでは?と不安になったりしてきます。また、スライドを話す速度は人それぞれですが、1枚3分くらいと考えて枚数を決めてしまい、その中に入れるようにしたほうがすっきりしたスライドになると思います。

まとめ

以上が複数人数でスライドを作るときの方法です。

スライドはあくまで話をする補助という位置づけが良いと個人的には思っております。そのため、最も重視すべきは話の流れです。最終的に何を伝えたいのかを念頭に置いて、そこへ導くための話の流れにフォーカスします。みんなのアイデアを一番活かせ、そして聞く人に伝わる流れを議論しながら探す方法としては、このような方法は有効ではないかと思います。

まとめ役の人は話の内容に注力せず、メッセージを各位から引き出したり、整理したり、重複を指摘したり、長いところをどうするか考えるのを促したり、何度も先頭から最後までのストーリーを全員に聞こえるように読み上げたりすると良いと思います。そういった作業に注力すべきでしょう。

気に入った方は是非お試しあれ。